2018/12/30

クリスマス入院からの病室での年越しになります。今年最後のおふくろさんの近況です。

先日12月20日のブログでもちょこっと触れましたが、ここ10日間でおふくろさんの容態が急変し、世間は絶賛お祝いムードのクリスマスの朝に救急搬送されて入院しています 泣泣‼️

カイチョが日本にいた週はこんなに元気で、チリトリホウキで掃き掃除までしていたのに…



カイチョが日本を出た18日の日、最後に朝電話で話した時、なんとなくお腹の痛みがあってやる気がでないし疲れたと言ってたおふくろさん。その日の夜から発熱したままひかず20日には40度に。20日は今年最後の腫瘍内科診察だったので、とりあえず熱のまま行ってみると、オグちゃん先生からは尿路感染かまたは癌の腹膜転移からの発熱か…と言われ、とりあえず抗生物質と下熱剤をもらって帰宅。薬を飲まないと40度越えの熱がまったくおさまらず、おまけに翌日21日からは強烈な腰の痛みにも襲われ、痛くて起き上がることもできなくなってしまいました。この腰の痛みは絶対に腎臓かほかの内臓からくるものだ、ほっといたら絶対に危ない!となぜか直感で確信したカイチョは、とにかく早くもういちど病院に行ってくれ!とおふくろさんにミュンヘンから懇願したのですが、なぜか「カイチョや!病院に行ったら絶対に入院させられる!わしは行きたくない、もう少し我慢する!」というわけです。なぜなのか…その理由はふたつ。ひとつは23日に最愛の孫姫たちと家でクリパをする約束をしていた。そのためにおふくろさんはクリデコを買ったり、お料理を考えたり、久しぶりに孫たちと会える時間をクソ楽しみにしていたのです。ふたつめの理由は、おそらくもうこの時点で、おふくろさんなりに入院しなければいけなくなるくらいカラダが悪いということに気がついていたのではないか…とおもってます。

22日、熱はまったくひかず38度あたりをキープ。電話の声も弱々しくつかれきっているおふくろさん。おまけに腰の激痛も辛い。カイチョなりに少ないオツムとネットを駆使して、この発熱と痛みの原因の可能性を少しでも調べてみると…絶対これでしょ、腎盂腎炎!というのが出てきました。 腎盂腎炎とは、細菌が尿道を逆流して腎盂に達し発熱と背中の痛みを起こす。ふつうは免疫力で細菌はやっつけられるのですが、免疫力が弱い人、尿管ステントがはいってる患者さんにはかなりの確率で出る病気とありました。まさにこれしかないと確信したカイチョは、「もし腎盂腎炎だとしたら、放っておくとおふくろさんのひとつしか機能してない腎臓が大変なことになってしまうから…お願いだから大至急緊急で病院に行ってくれ〜」とおふくろさんに猛チャット攻撃すると、おふくろさん、「カイチョや、わしもいろいろ調べてそれと確信した!明日緊急で見てもらってくるわい」と、やっと行く気になったのでした。

23日、楽しみにしてた孫姫たちとのクリパもキャンセル…カイチョもおふくろさんの気持ちを思うと大変胸が痛みましたが、しょうがないよ、おふくろさん。クリパよりも自分の体。朝5時半に起きて入院する覚悟で病院の緊急へ。腰痛はとてもひどくなり、オヤジさんなしでは立って歩くことも辛い、座っているのも苦痛。4時間もかかってひと通り、スキャンと血液検査などなどやるが、数値の炎症反応は高いもの腎盂腎炎の断定ができる悪い数値ではなかった…スキャンも11月末にとったものとたいしてかわらず、高熱と痛みの原因が特定に至らず、病院側からは「すんませんが入院はできません」入院は門前払いな結果に…。24日は半日休診とのこと(この病院はキリスト教の愛の精神にのっとった病院なので、あのお方の生誕祭となれば休診なのであります)、25日に腫瘍内科または泌尿器科の受診をうながされて、おふくろさん憔悴しきっての帰宅。熱と痛みの原因はなんなんだよっと、カイチョ一家もますます不安になってくる。

24日、あのお方の生誕前夜祭。カイチョは家でサカナくらってましたが、ほんとに奥さんにも申し訳ないくらい、ウワノソラのクリスマスイブ…あのお方のお祝いどこじゃない。おふくろさんの容態は変わらず…腰の痛みは増している。家の中でもベッドから起きれない、立てない、歩けない。お手洗いにも行けない状態。激痛に耐えながら、「もうわしはこのまま治らないんじゃないか」って電話口ではじめてここまできて弱音を吐いたおふくろさん…とにかく早く熱と痛みの原因を特定してほしい。

25日あのお方の生誕祭。朝6時半にオヤジさんが、ベッドにて激痛で動けないおふくろさんを確認。すぐさま救急車で搬送そのまま入院。なにも原因特定ならないまま、その日の夜になっても治療の方向性が見えず、入院病棟から「カイチョや、わしは痛みに耐えとる、何しろ痛い、はやく治療を始めてほしい…」と懇願チャットが来る。そんな辛いカラダのなか、25日夜にまた再検査があり、痛み止めにモルフィネ点滴がはじまったとのチャット。「やはりこれがあの癌の痛みなのか…最初の宣告どおり、わしの余命はあと1年くらいなのかな…」と落ちまくってるおふくろさんのチャットに、カイチョ、ミュンヘンで大号泣。遠くから見守るだけで何もできない、クリスマスなんかを祝っている自分が非常にバカバカしく。イエスキリストさま、マリア様、どうかどうかおふくろさんのカラダを守ってくださいと祈るばかり。(いちおうカイチョ、幼稚園から中学校まではカトリック系の学校行ってるのですよ)

26日、スティーブンズデイ。英国ではボクシングデイ。はじめてオグちゃん先生から容態と治療の説明ありで、オヤジさんとカイチョの弟に耳かっぽじって聞いてもらう。以下オグちゃん先生のお言葉の要約。

ー発熱の原因は血液の中に悪い細菌がはいったため、菌血症という病気。その細菌にあった抗生剤を投与する。どうやらおふくろさんのカラダを血流にのって巡っている細菌はブドウ球菌の種類で、けっこうタチの悪いものらしい。細菌がどうやってはいってのかが特定できないので、感染ルートの可能性のひとつである、胸に埋め込んであるポートを抜いた。(抗がん剤でつかってたがもう飲み薬なので必要ないため)
ー昔受けた腰の手術でいれた背骨の金属に細菌がくっついてしまって悪さをするとかなり厄介になる…年明け4日に整形外科チームで腰のMRIを撮る。
ー痛み自体はおふくろさんには辛いものだが、先生いわく、そんなに激しいものではなくモルフィネも少量。ただおふくろさんの意識はやはりぼんやりしている、当たり前だよね…
ー腰と背中の痛みの原因はスキャンからは、骨へのガン転移が認められない。腹膜が数カ所、肝臓、肺に癌を認める。痛みと熱は腫瘍からではなく、血中の細菌によるものと思われる。
ーガンは進行していて、いつ何時急な容態の変化があってもおかしくない。


28日 日本の夜中過ぎにミュンヘンのカイチョの電話におふくろさんから電話が!やはり39度の熱も痛みもひかない。少し寝返りをうったり体を動かすだけでも、激痛で顔が歪んでしまうほど…泣。ご飯もたべられず、寝たきりで、すっかりまた痩せてしまったと嘆くおふくろさん。泣泣‼️

29日 また夜中過ぎのミッドナイトコール。夕方すぎからずっと寝てしまうため、夜中にいったん目が覚めてすこし気分のいい最初の10分くらいをつかってカイチョにわざわざ電話をくれているらしい、ありがとう泣泣! 会話の中で看護師さんの文句がでる‼️もう少しゆっくり丁寧に触ってくれないとこっちはいたくて痛くてしょうがないのにさー!と。おふくろさんから文句が出てくるのはとってもいい傾向だ‼️ 頼んでおいたおせち、キャンセルしようか?と聞くと 「キャンセルしちゃいかん!あんたのおやじさんと元旦に病室で一緒に食べるんだから!」とのこと。家で新年迎えられないのはほんとに残念だけど、とりあえず元旦までには少し薬が効果発揮して、病室でもささやかに夫婦で新年のお祝いをできたらいいな、とカイチョ心から願う。

30日 また10分間のミッドナイトコール。今日もまた痛みに耐えた一日だという。膝をすこーし動かしたら腰にとんでもない激痛が波のようにおしよせ、すぐさまナースコールから〜のモルフィネ…泣泣‼️痛みがないときはこの時とばかり爆睡していて、なんと幸せなんだろう、このまま死んでしまってもいいと思うとぼやく…痛みほど辛いものはないものね、おふくろさん。早く薬がキックインしてくれないかな…もう4日はたっていると思うんだけど。きょうもまた電話越しで文句あり。ひとつは前の部屋でトイレがつまったらしく、工事していてうるさくて眠れない‼️  ふたつめは年賀状のこと。「おフクロさんや、年賀はがき今年は出せなかったね…」といったら、「あんなめんどくさくて古くさいしきたり、これを機に終わりだ!」と一喝。今はメールがあるんだからそれで十分じゃないかと…笑笑 。久しぶりに聞いたおふくろさんの一喝。早く元気になってまた文句いいまくれる日がきますように!

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。そんなこんなでカイチョは時差も治らず、おふくろさんのことやこれからどうなってしまうんだろうって考えると毎日ほんとに頭がパンパンな毎日ですが…今年は疲れました!先日、モトヤマくんがパンガン島で熱唱していたこの曲を、ビールでも飲んで今宵はミュンヘンでカイチョが熱唱します。あぁ、旅に出たいな〜。


にほんブログ村 海外生活ブログ ミュンヘン情報へ
にほんブログ村 にほんブログ村 海外生活ブログ ドイツ情報へ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿